健康アドバイス
「ムシ歯と乳歯、永久歯」

どうしてムシ歯になるの?
 
食事をしてそのままにしておくと、歯のまわりに食べかすが残ります。特にビスケットやケーキ、チョコレートなど、糖分を多く含んで粘着性のあるものを食べた時は、舌や頬の働きや唾液の流れだけでは落ちにくいものです。この食べかすが大好きなのが、口腔常在菌です。口腔常在菌とは、生まれてすぐ口の中に住みつき、常に口の中にいる細菌です。彼らのうちミュータンスという連鎖球菌は、砂糖を食べて、白いクリーム状のベタベタした歯垢(プラーク)に変化させます。歯垢は水に溶けず、他の常在菌にとっても栄養満点の住み家となり、どんどん繁殖していきます。歯垢の70~80%は細菌で占められているのです。
 かくして、l安住の地で飽食した細菌たちは、乳酸を排泄します。この酸が人体のうちで最も硬いといわれる歯のエナメル質をも溶かしてしまうのです。こうしてムシ歯ができあがると、次に象牙質が溶け出します。象牙質は比較的やわらかなので、どんどんムシ歯は広がっていきます。ここまで進行すると痛みも出てきます。やがて最後には、いわゆる神経と呼ばれる歯髄が感染し、炎症を起こすようになります。歯の根っこの先に膿の袋をもつこともまれではありません。
   

乳歯のムシ歯は永久歯に影響するの?

 永久歯は乳歯とひと続きの存在です。乳歯は、生前から赤ちゃんの歯肉の下でかたち作られています。同時に永久歯も、この頃から乳歯の形成を追うように、出てくる準備をしているのです。
 乳歯は2~3才で根っこまで完成しきってしまいます。しばらくすると逆に吸収が始まります。この時、乳歯の下にある永久歯は、乳歯の成分を取り込みながら、成長し続けてきます。こうした現象は、ホルモンの調整を受けながら、歯内外の組織が強調して起こる生理現象といえます。乳歯のムシ歯が歯髄まで達するようなものであれば、このバランスがくずれ、後から生えてくる永久歯の順序や位置に異常が起こってきます。
 乳歯がムシ歯になると、それに入れ変わる永久歯が不規則になりやすいだけではありません。ムシ歯のために、早くから乳歯の欠落があったりすると、乳歯の並びの奥に生える6才臼歯が前の方に寄るようになり、乳歯と交換する永久歯の生える余地がなくなってしまうことがあります。こうなると、八重歯や乱杭歯といった並び方になってしまい、ムシ歯にもなりやすくなります。乳歯がムシ歯で食事がうまくできないと、永久歯のための栄養が十分摂れないため、歯質も弱くなります。乳歯のムシ歯がさらにひどいものであれば、永久歯は膿漬けの状態となり、でこぼこした軽石のような歯になってしまいます。
 永久歯を長もちさせるためには、乳歯を大切にしなくてはいけません。赤ちゃんの時から、正しい歯みがきになれるようにしましょう。

 

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